これから説明するのは認知科学者、苫米地英人博士の認知科学理論を元にして私が考えたCSの原理です。苫米地博士は認知心理学者でもあり、気功の研究もされています。苫米地博士の著作を読んだ時に、私は「なるほど!だから、気功で私のCSが治ったんだな」と納得がいきました。
認知科学(認知心理学)では人間の行動を3つに分けます。
1.入力
2.評価
3.出力
例えば、お笑い番組を見た場合で言うと
1.入力:芸人のギャグ
2.評価:おもしろい!
3.出力:笑う!
となります。
ポイントは「2.評価」です。1.で入力した芸人のギャグを評価して、『おもしろい』と評価したから「3.出力」で笑います。『つまらない』と評価したら、笑いません。真顔です。または苦笑い等になります。
では、化学物質に触れた場合のCS患者の場合はどうなるのでしょうか?
大明気功院Webサイトの気功と生命では、「化学物質過敏症や電磁波過敏症は“恐怖症”と情報操作不能の病気」と解説されています。
青島先生によるとCS患者が化学物質に触れると経絡を閉じてしまっているそうです。
経絡とは気の通り道のことです。経絡が閉じられると気の流れがストップします。気は生命エネルギーですから、その流れが止まってしまうことにより、様々な症状(頭痛、めまい、体の硬直等)が出ると考えられます。
それでは、なぜ、CS患者が化学物質に触れると経絡を閉じてしまうのでしょうか?
化学物質を「危険」と評価するからです。人間は危険なもの(体内で処理出来ないほど有害なもの)が体の中に入ってきた場合、経絡を閉じて経絡の流れをストップして、それ以上、危険物を体内に侵入させないようにするのだと考えられます。
これらを先ほどの認知科学の理論で表記すると、
1.入力:化学物質(香水の香り等)
2.評価:危険な物質だ!
3.出力:経絡を閉じる(その結果、頭痛等が発生)
となります。
健康な人が化学物質に触れた場合は
1.入力:化学物質(香水の香り等)
2.評価:安全な物質だ!
3.出力:体内で化学物質を正常に処理する
となります。
つまり、CS患者は香水の香りに含まれる成分は体内で処理出来ないほど有害なものではないのに「危険だ」と評価してしまうのが問題なのです。
サリンのような危険物質が体内に入ってきた場合は「危険だ」と評価して経絡を閉じるのはいいのですが、香水のような体内で処理出来るものに対しても「危険だ」と評価して、サリンのような危険物質と同じ対応をしてしまうのが問題だということです。
入力に対してどう評価するかで出力が変わります。CS患者は香水を「危険な物質だ!」と評価するから症状が出るのです。花粉症の人が花粉という入力に対して「危険な物質だ!」と評価してくしゃみという出力をするのと同じです。危険な物質と評価するから、くしゃみで体外に出そうとするのです。
では、CS患者が香水の香りを嗅いだ時に「安全な物質だ!」と思うように努めればCSは完治するのでしょうか?
しませんよね?なぜならば「安全な物質だ!」と思うように努めるという行為は顕在意識で行うことであり、これまで話してきた1,2,3は潜在意識で行うことだからです。
いくら意識して気にしないように努めても、CS患者の潜在意識は香水を「危険な物質だ!」と評価してしまいます。
近くに香水をつけた人がいることに気がついていなくても症状が出るのはその為です。潜在意識が勝手に評価をしているから、意識上気付いていなくても症状が出るのです。
CSをよく知らない人から「気にし過ぎなんじゃないの?」と言われて「そうじゃないんだよ、わかってねーな!」と紛糾されてるCS患者の方は多いと思いますが、この指摘は半分正しいのです。CSの症状は顕在意識上で気にする/しないの問題ではないという意味からは間違いと言えます。
しかし、潜在意識上で化学物質を気にする(化学物質を恐れ、危険物質と評価する)から症状が出るという意味では正しいのです。